かぎろひ通信

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かぎろひ通信 2020年4月号

■一筆啓上申し上げます

4月です。桜が例年より早く咲き、青森県弘前市の弘前城公園の桜がゴールデンウィークより前になってしまう事が気がかりです。

弘前城は市街地の一角に有り、さほど広大ではない広さの所に桜の木が集中して植えられており、それが揃って咲いた折には見事の一言です。例年ゴールデンウィークに重なり大変な人出で大賑わいになっていました。それがずれてしまうと人出がかなり違ってしまいます。

厳しい津軽の冬を乗り越えやってきた桜祭りはできるだけ多くの人々に楽しんで頂きたいと思っております。

気象に加え今年はややこしい病気が蔓延し花見が心から楽しめない環境に有ります。早く良い薬が開発される事を節に願っております。(科学者の皆様のお力を信じています)

一方、桜の季節という事で桜を染料として使う桜染めについて少々お話をさせて頂きます。桜染めは桜の枝を使います。桜の枝を煮出して基本的には淡いピンク系の染液を作ります。そこに媒染剤を使い発色を促します。媒染剤は色々有りますが、桜染めに関しては灰・アルミ・鉄が主となります。媒染剤によって出来上がりの色が変わります。灰やアルミは明るいピンク、鉄は黒っぽいピンクになります。

桜の枝は桜の花が咲く前の枝が一番いい色が出る。花が咲いてしまえば色素が花に奪われてしまうからという事のようです。

いずれにしても草木染めはとてもデリケートな作業と言えます。(ちなみに草木染めは天然染めや自然染め又は草根花木皮染め→そうこんかぼくひぞめ、などと言われたりします)

最適な時期、最適な媒染、色の出やすい部位、時間、温度、糸の浸し時間、回数など経験、感、忍耐力、思考力をフルに働かせて作業を行います。

そして乾燥させた後に良い色が出たかどうかの判断となります。最終的にはその色が皆に好まれる色かどうかが問題です。自己満足だけでは後々続ける事はできません。

現代に於いても天然染めに情熱を注ぎひたすらもの創りに励んでいる方がたくさんいらっしゃいます。

日本古来の天然の色が絶える事の無い様応援してあげる(購入)ことが日本の文化の継続の一助となりますので、余裕のある方はよろしくお願い致します。

(文・錦織)

■和題&活動内容お知らせ

暖かくなり来月には「ゆかた」の発表会が有ります。絞りゆかたの新作をご覧頂きたく思います。

■頭の柔軟体操

4月は桜が全国を南から北に駆け巡るように順次咲いていきます。例年よりも早めの開化予想がされておりましたので、そこに携わる方々は早めの準備をなさっていたのではないでしょうか。そこに今回の新型肺炎騒ぎが発生し、現場は混乱しているのではないでしょうか。

病気のことはさておき今回の問題は今が旬の桜をテーマに致します。桜を題材にしたことわざと解説文を3例書き出しました。□の所に漢字を当てはめて文を完成させて下さい。

問題

① 明日ありと□う□の仇桜

解説→仇桜は□り□い桜を意味します。明日も□いているだろうと□い□んでいて、明日は□ってしまっているかもしれません。

② 桜□るばか梅□らぬばか

解説→梅はむだな□をおとした方が□が良くなる。桜は□った□り口から□み易い。

③ 世の中は三日□ぬ□の桜かな。

解説→三日間家にこもっていて外へ出たら桜が□□だった、という説と□ってしまっていた、という説とが有ります。

●回答をお寄せ下さいませ。正解の方には記念品をご用意致しております。ただしご来店可能な方に限らせて頂きます。

●ご意見ご感想をお願い致します。宛先は

nishikouri@wa-shibata.co.jpです。

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